珍夜特急2012

深夜特急のような酔狂な旅に憧れて、ユーラシア大陸横断の放浪旅へ

ワレ到着セリ。

アムステルダムを発ったバスは、とうとう旅の終着地ロンドンへ。約300日間にわたり、陸路で駆け巡ったユーラシア大陸横断の旅もいよいよ終わりである。(*写真はロンドンのシンボル、タワー・ブリッジ) IMG_0576.JPG ロンドンには朝7時半に到着。ロンドンの地下鉄はたった一駅間の1回券でも4.3£(約560円)と割高なので、安上がりの1日乗車券8.4£(約1,100円)を購入して宿に向かった。 IMG_0627.JPG ロンドンでは「Dover Castle Hostel」というユースホステルに宿泊。12人部屋ドミトリー(Wi-Fi、朝食付き)で一拍10£(約1,300円)。チェックインを終えて早速、町を散策。まず向かったのは、世界で最も有名な橋といわれる「タワー・ブリッジ」。 IMG_0599.JPG タワー・ブリッジは1894年にかけられたゴシック様式の跳ね橋で、ロンドンの象徴でもある。運が良ければ橋が開くところを見れるらしい。 IMG_0756.JPG 続いて向かったのは、国会議事堂の「ウェストミンスター宮殿」。その横に立つのは「ビッグ・ベン」の愛称で親しまれる時計塔。これもロンドンの象徴としてあまりにも有名。 IMG_0754.JPG ちなみに、日本の学校でおなじみの「キンコンカンコーン」というチャイムは、このビッグ・ベンの鐘の音がルーツとなっているらしい。 IMG_0808.JPG 続いてとある横断歩道へ。さて、この横断歩道、なんだか分かりますか? IMG_0829.JPG 正解はこれ。誰もが一度は見たことがある写真かと思いますが、実はビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」のジャケットに使用された横断歩道なのです。 IMG_0796.JPG この横断歩道(アビーロード)では、ジャケットと同じような格好で撮影しようとするビートルズファンが絶えない。 IMG_0803.JPG しばらく周辺をウロウロしていると、ポールとジョージとリンゴ風の3人組に「君、ちょっとジョン・レノン役で写ってくんない? 1人足りないんだ」と頼まれ、4人で一緒に写真撮影。写真データを送ってくれると言ってたのに、未だに届いてないんだよね… IMG_0895.JPG そして、ついにあの「トラファルガー広場」に到着。トラファルガー広場といえば、深夜特急沢木耕太郎が「ワレトウチャクセズ」と、近くにある中央郵便局前の公衆電話から電報を打った場所だ。ちなみに猿岩石がゴールした場所もトラファルガー広場だった。 IMG_0864.JPG 自分もいつの日かロンドンに着いたら、この場所から電報を打とうと考えていた。だが、そんなことはもうどうだってよかった。今、この場所にいることで満足だ。そして心の中でつぶやく。「ワレ到着セリ…」と。 IMG_1228.JPG 夜、タワー・ブリッジを見ながら思い出にふける。これまで通ってきた国々の情景や、出会った人々の顔が頭を過ってゆく。ほんとに長く果てしない旅だった… IMG_1544.JPG 今年の1月、韓国から始まったユーラシア大陸横断の旅は、ここに終わりました。振り返ってみると、この旅では世界32カ国、約150もの都市を訪れました。国内情勢やビザの問題でパキスタンとシリアは通り抜けできませんでしたが、基本的にロンドンまでほぼ陸路で行くことができ、陸路でしか味わえない、まさに「深夜特急」のような酔狂な旅をすることができました。 中国では出発7日目にして一眼レフを盗まれ、ネパールではバスの上から飛び降りて足を骨折し、インドでは食中毒で入院。そして、ロンドンからの帰国便で人生初のロストバゲージ。まさかこのタイミングで?!とバックパックを預けたことを悔やみましたが、無事ローマで発見され、我が家に戻ってきたのは帰国してから1週間後のことでした。(更新が遅れたのはそのためです) と、まぁ最後までトラブルの絶えない旅でしたが、今となってはいい思い出です。 今回で当ブログは終わりですが、このブログがいつか旅立つ方への手助けになれば幸いです。 また、ルートMAPには、各町への移動手段と費用・所要時間を記載していますので、こちらも旅の参考にしていただければと思ってます。 最後に、今まで珍夜特急をご愛読いただきまして、本当にありがとうございました! それでは、また「珍夜特急2」でお会いしましょう。さようなら。

20012年11月22日 yoshif